ビール・発泡酒・第三のビールの違いとは?原料・味・価格・税金を比較

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「ビール・発泡酒・第三のビールって、結局何が違うの?」
「同じビールっぽい見た目なのに、なぜ価格がこんなに違うの?」と感じたことはありませんか。

結論からお伝えすると、3つの違いは「原料(特に麦芽比率)」と「税法上の扱い」です。この違いによって、価格や味わいが大きく変わります。本記事では、3種類の違いを比較表で一目で分かるように整理し、それぞれの特徴・選び方・クラフトビールの位置付けまでわかりやすく解説します。

本記事で分かることは以下のとおりです。

  • ビール・発泡酒・第三のビールの違いが一目で分かる比較表
  • それぞれの定義・特徴・価格帯
  • なぜ3種類に分かれているのか(税法と歴史)
  • 2026年の税率統一で「第三のビール」はどうなるのか
  • クラフトビールはどこに分類されるのか
  • シーン別の選び方とおすすめのタイプ

ビール・発泡酒・第三のビールの違い【比較表】

まずは結論として、3種類の違いを一覧で比較した表をご覧ください。「原料・麦芽比率・味・価格・税法」の5つの観点で整理しています。

項目ビール発泡酒第三のビール
原料麦芽・ホップ・水・指定された副原料麦芽・ホップ・水・副原料麦芽を使わない/発泡酒に蒸留酒を加えたもの
麦芽比率50%以上50%未満麦芽不使用のタイプもあり
味の傾向本格的なコクと深みすっきり・軽快さらに軽め・あっさり
価格帯(350ml缶)約220〜260円約150〜180円約120〜150円
税法上の扱い酒税法上「ビール」酒税法上「発泡酒」「リキュール(発泡性)①」または「その他の醸造酒(発泡性)①」

もっとも大きな違いは、麦芽の使用比率です。麦芽比率が高いほど「ビールらしいコクと深み」が強くなり、酒税法上の分類も変わるため、価格も上がる仕組みになっています。

ここからは、それぞれの種類を詳しく解説していきます。

ビールとは

「ビール」は、酒税法で明確に定義された、もっとも本格的な分類です。麦芽の比率と使える副原料の範囲が厳密に決められており、日本で「本格派」と呼ばれる多くの銘柄がこのカテゴリーに属します。

ビールの定義

酒税法上、ビールは「麦芽の比率が50%以上で、かつ法律で認められた副原料のみを使った発泡性のお酒」と定義されています。アルコール度数は20度未満が条件です。

もともと麦芽比率は「67%以上」と高く定められていましたが、2018年4月の酒税法改正で「50%以上」に引き下げられました。同時に、使用できる副原料(果実・香辛料・ハーブなど)の範囲も拡大され、より多彩な味わいのビールが「ビール」として認められるようになりました。

ビールの特徴

ビールの最大の特徴は、麦芽由来の豊かなコクと深みです。アサヒスーパードライ、キリン一番搾り、サッポロ黒ラベル、サントリープレミアムモルツなど、日本で「本格派」と呼ばれる銘柄の多くがこのカテゴリーに属します。

価格は3種類の中でもっとも高めですが、麦芽の存在感をしっかり楽しめるのが魅力です。

発泡酒とは

「発泡酒」は、ビールよりも麦芽比率を抑えた、または法定外の副原料を使った発泡性のお酒です。低価格を実現するために生まれたカテゴリーですが、近年は本格志向の発泡酒も増えています。

発泡酒の定義

発泡酒は、酒税法上「麦芽を使った発泡性のお酒で、ビールの定義から外れるもの」と分類されます。具体的には以下のいずれかに該当します。

  • 麦芽比率が50%未満
  • ビールでは認められていない副原料を使用している
  • 麦芽比率は50%以上だが、規定外の副原料を含む

発泡酒の特徴

発泡酒は1990年代後半に、ビールよりも酒税が安くなる商品として登場しました。代表的な銘柄として、キリン「淡麗」、サッポロ「北海道生搾り」などが知られています。

麦芽比率が低い分、ビールに比べてすっきりとした軽い飲み口が特徴です。価格を抑えつつも、ビールに近い味わいを目指した商品が多く揃っています。

第三のビールとは

「第三のビール」は、ビール・発泡酒に続く第三のカテゴリーとして2003〜2004年頃に登場した、もっとも価格の安い発泡性のお酒です。「新ジャンル」とも呼ばれ、酒税の負担を抑えるためにメーカー各社が開発しました。

第三のビールの定義

第三のビールには大きく2つのタイプがあります。

  • その他の醸造酒(発泡性)①:麦芽をまったく使わず、エンドウなどの豆類や大豆を原料にした発泡性のお酒
  • リキュール(発泡性)①:発泡酒に麦由来のスピリッツ(蒸留酒)を加えたもの

どちらも酒税法上「ビール」「発泡酒」とは別カテゴリーとして扱われ、税率がより低く設定されてきました。

第三のビールの特徴

第三のビールは、3種類の中でもっとも価格が安いのが最大の魅力です。代表的な銘柄として、キリン「のどごし<生>」、サッポロ「麦とホップ」、サントリー「金麦」などが知られています。

味わいは3種類の中でもっとも軽めで、すっきりとした飲み口が特徴です。日常の晩酌や大人数で飲むシーンで重宝されています。

なぜ3種類に分かれているのか

「同じようなビール風飲料なのに、なぜ3つもカテゴリーがあるのか」と疑問に思った方もいるはずです。その理由は、酒税法と税率の違いにあり、メーカーが工夫を重ねて生まれた経緯があります。

酒税法による税率の違い

日本の酒税法では、お酒の種類によって税率が異なります。ビールはもともと税率が高く設定されていました。そこでメーカー各社は、「ビールに近い味わいを保ちながら、酒税を抑えた商品」を開発し、発泡酒・第三のビールが生まれた経緯があります。

消費者にとっては「ビールに似た飲み物を安く買える」というメリットがあり、メーカーにとっては「価格競争力のある商品を提供できる」というメリットがあるため、3つのカテゴリーが市場に定着しました。詳しい酒税法上の取り扱いは、国税庁の酒税関連ページで公式情報を確認できます。

税率の段階的な統一が進行中

2020年以降、ビール・発泡酒・第三のビールの税率を段階的に統一する改正が進められています。スケジュールは以下のとおりです。

時期ビール発泡酒第三のビール
2020年9月まで77円46.99円28円
2020年10月〜70円46.99円37.8円
2023年10月〜63.35円46.99円46.99円(発泡酒と統一)
2026年10月〜(予定)54.25円54.25円54.25円(完全統一)
350ml缶あたりの酒税額(円)

2023年10月時点ですでに発泡酒と第三のビールの税率は同じになっており、2026年10月にはビールも含めた3種類すべての税率が54.25円/350mlに統一される予定です。これにより、3カテゴリーの価格差は大きく縮まることになります。

第三のビールは今後なくなる?

2026年10月の税率統一を前に、「第三のビールはこのままなくなってしまうのか?」という疑問が広がっています。結論からいうと、商品自体がすぐに消えるわけではありませんが、カテゴリーとしての価格優位性は薄れていくと考えられています。

価格優位性は失われていく

第三のビールが市場に定着した最大の理由は、「ビールよりも酒税が安く、結果的に店頭価格が安い」という価格メリットでした。しかし2026年10月の税率統一によって、この価格優位性は事実上なくなります。

これまで「安いから第三のビールを選ぶ」という消費者層は、ビールや発泡酒との価格差が縮まることで、選び方を見直す必要が出てくるはずです。

商品自体がすぐ消えるわけではない

ただし、すでに流通している「金麦」「のどごし<生>」「麦とホップ」などの第三のビール商品が、税率統一とともにすぐに姿を消すわけではありません。長年親しまれてきたブランドはファンも多く、メーカー各社は当面販売を継続する見込みです。

とはいえ、新商品の開発や中長期的な商品戦略は、税率統一を踏まえて大きく方向転換する可能性があります。

「ビール」「発泡酒」寄りの商品設計が進む可能性

税率差がなくなれば、消費者は「価格」ではなく「味」や「ブランド価値」で商品を選ぶようになります。すでにメーカー各社は、ビールカテゴリーへのシフトや、麦芽感を強めた本格派発泡酒の展開を進めています。

第三のビールの名称や商品ラインナップも、今後数年で「ビール」「発泡酒」寄りに再編される動きが進むと見られます。

初心者は「味やシーン」で選ぶ視点を

これからビール選びを始める方は、「安いから第三のビール」という従来の選び方だけでなく、味の好みや飲むシーンに合わせて選ぶ視点が大切になります。

たとえば「日常の食事に合わせるなら軽めの発泡酒」「特別な日にはコクのあるビール」「いつもと違う味を楽しみたいならクラフトビール」といったように、目的別の選択肢を持つことで、ビールの楽しみ方が広がります。

クラフトビールはどこに分類される?

「クラフトビールはどのカテゴリーに入るの?」という質問もよく寄せられます。結論からいうと、クラフトビールは「ビール」または「発泡酒」のどちらかに分類されます。商品ごとに使う麦芽比率や副原料によって異なります。

クラフトビールは「分類名」ではない

そもそも「クラフトビール」とは酒税法上の分類ではなく、「小規模なブルワリーがこだわって造る個性豊かなビール」を指す呼び方です。法律上の正式な区分ではないため、クラフトビールは「ビール」または「発泡酒」のいずれかに位置付けられます。

「ビール」に分類されるクラフトビール

麦芽比率50%以上で、規定の副原料のみを使ったクラフトビールは、酒税法上「ビール」に分類されます。日本で流通する多くのクラフトIPA・ペールエール・スタウト・ピルスナーなどがこれに該当します。

「発泡酒」に分類されるクラフトビール

一方、フルーツ・スパイス・コーヒーなど、酒税法で認められていない副原料を使ったクラフトビールは、たとえ麦芽比率が高くても「発泡酒」として扱われます。たとえば、ベルジャンホワイトの一部や、コーヒースタウト、特殊なフルーツビールなどがこのケースに該当します。

注意したいのは、「発泡酒」と表記されていても、必ずしも安価な大量生産品ではないということです。プレミアム価格のクラフトビールが「発泡酒」に分類されているケースは珍しくありません。ラベルの分類表記だけで判断せず、原料や味わいに注目することが大切です。

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初心者はどれを選べばいい?

3種類のうちどれを選ぶかは、「何を重視するか」によって変わります。ここからはシーン別・目的別のおすすめを4パターンに整理して紹介します。

本格派の味わいを楽しみたいならビール

麦芽の豊かなコクとしっかりとした飲みごたえを楽しみたい方には、「ビール」がおすすめです。価格はやや高めですが、本格的な味わいを満喫できます。特別な日や週末のごほうび、料理と合わせて楽しむシーンにぴったりです。

コスパ重視なら発泡酒

「ビールっぽい味わいを、もう少し安く楽しみたい」という方には発泡酒が向いています。すっきりとした軽い飲み口で、毎日の晩酌に取り入れやすいのが魅力です。「淡麗グリーンラベル」や「北海道生搾り」など、定番銘柄から試してみてください。

価格重視なら第三のビール

「とにかく安く楽しみたい」「大人数のホームパーティで飲みたい」という方には、第三のビールが最適です。価格は3種類の中でもっとも安く、ストック用や箱買いに向いています。「金麦」「のどごし<生>」「麦とホップ」などが定番です。

個性や香りを楽しむならクラフトビール

「いつものビールに飽きた」「新しい味に出会いたい」という方には、クラフトビールがおすすめです。IPA・ヴァイツェン・スタウトなど、100種類以上の個性的なスタイルから選べます。1本400〜700円とやや高めですが、その分体験価値は十分にあります。

ビール・発泡酒・第三のビールに関するよくある質問

初心者から特によく寄せられる質問をまとめました。買い物や選び方に迷ったときの参考にしてください。

Q1
ビールと発泡酒の違いは何ですか?
A1

もっとも大きな違いは「麦芽の使用比率」です。ビールは麦芽比率50%以上で、酒税法で認められた副原料のみを使用します。発泡酒は麦芽比率50%未満、または規定外の副原料を使ったお酒です。麦芽比率が低い分、発泡酒のほうがすっきりとした飲み口になり、価格も安くなります。

Q2
第三のビールとは何ですか?
A2

第三のビールは、ビール・発泡酒に続く第三のカテゴリーとして2003〜2004年頃に登場した発泡性のお酒です。「新ジャンル」とも呼ばれます。エンドウなどの豆類を原料にしたタイプと、発泡酒に蒸留酒を加えたタイプがあり、酒税法上は「リキュール(発泡性)①」「その他の醸造酒(発泡性)①」に分類されます。価格の安さが最大の特徴です。

Q3
発泡酒はビールではないのですか?
A3

酒税法上は「ビール」と「発泡酒」は別カテゴリーです。発泡酒は麦芽比率が50%未満、または規定外の副原料を使ったお酒として定義されます。ただし、見た目や味わいはビールに近いものが多く、日常的には「ビールの一種」として扱われることもあります。法律上の分類と、消費者感覚での扱いに少しずれがあるのが実情です。

Q4
クラフトビールは発泡酒ですか?
A4

クラフトビールは商品によって「ビール」または「発泡酒」のどちらかに分類されます。麦芽比率50%以上で規定の副原料のみを使ったクラフトビールは「ビール」、フルーツやスパイスなど規定外の副原料を使ったクラフトビールは「発泡酒」に分類されます。「発泡酒」と表記されていても、本格的な高品質クラフトビールである場合が多いため、ラベルの分類だけで判断しないようにしましょう。

Q5
第三のビールは今後なくなりますか?
A5

2026年10月の税率統一によって、第三のビールの価格優位性は失われていく見込みです。ただし、既存の人気銘柄がすぐに販売終了するわけではなく、当面は流通が続くと予想されます。中長期的には「ビール」「発泡酒」寄りの商品設計が進む可能性があり、今後は価格だけでなく「味」や「飲むシーン」で選ぶ視点が大切になります。

Q6
味の違いはどれくらいありますか?
A6

麦芽比率が高いほど、コクと深みのある味わいになります。ビールはしっかりとした麦の風味、発泡酒は軽快ですっきりとした飲み口、第三のビールはさらに軽めで淡白な味わいというのが一般的な傾向です。ただし、近年は発泡酒・第三のビールもおいしさが大きく向上しており、ブラインドテストでは違いが分かりにくいケースもあります。

どれを選べばいいか迷ったら
クラフトビール初心者は、複数のスタイルを飲み比べできるセットから試すのがおすすめです。ビール・発泡酒・第三のビールとの違いを知ったうえで、個性豊かなクラフトビールも試してみましょう。

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まとめ

ビール・発泡酒・第三のビールの違いを整理すると、最大のポイントは「麦芽の使用比率」と「酒税法上の扱い」です。最後に本記事のポイントを振り返ります。

  • ビール:麦芽比率50%以上・本格的なコク・1本220〜260円前後
  • 発泡酒:麦芽比率50%未満または副原料が規定外・すっきり軽快・1本150〜180円前後
  • 第三のビール:麦芽不使用または蒸留酒添加・さらに軽め・1本120〜150円前後
  • 2026年10月から税率は完全統一される予定で、第三のビールの価格優位性は薄れていく
  • クラフトビールは分類名ではなく、商品ごとに「ビール」または「発泡酒」に分類される

「本格派ならビール」「コスパ重視なら発泡酒」「価格重視なら第三のビール」「個性を楽しむならクラフトビール」と、シーンや好みに合わせて使い分けるのがおすすめです。3種類の違いを理解したうえで、自分に合った1本を見つけて、ビールの世界をもっと楽しんでください。

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