ビールに詳しい方でも、ベトナム産のビールについて詳しいという方は、少ないのではないでしょうか。
この記事では、その隠れた魅力と、日本で手に入るおすすめの銘柄を紹介していきます。
ベトナムのビールの特徴
ベトナムのビールは、暑い気候と地域の食文化に合わせた、爽やかで軽やかな味わいが特徴です。
多くはラガースタイルで、飲みやすさを重視した造りが多いですが、近年では地元のフルーツを使用したクラフトビールも登場しています。
地域別に見ると、北部ハノイと南部ホーチミンでは、ビールのスタイルやフレーバーに地域特有の違いがあります。
ハノイでは伝統的に軽くて飲みやすいラガースタイルのビールが好まれます。北部の気候は南部に比べ涼しいため、より軽やかなビールが人気。ビールは、地元の食事と合わせて楽しまれ、通常は屋台や小さなビアホイ(ビアホール)で提供されます。
一方、ホーチミンは、気候が温暖で湿度が高いため、少し濃厚でフルーティなフレーバーを持つビールが好まれる傾向があります。
ベトナムのビールの歴史
ベトナムのビールの歴史は、1890年代のフランス統治時代まで遡ります。当時、フランス人によってビールの醸造技術が伝えられ、ベトナムでもビールの製造が始まりました。
最初に製造されたビールは、ベトナム北部ラオカイ省で製造された「ラオカイビール」とされています。ラオカイビールは、独特の苦味とコクが特徴で、現在でもベトナムの代表的なビールとして知られています。
その後、ベトナム国内では、さまざまなビールメーカーが設立され、ビールの製造が拡大していきました。1954年のベトナム戦争後は、北ベトナムと南ベトナムに分かれてビールの製造が行われていましたが、1975年のベトナム統一後、再び統一されたベトナム国内でビールの製造が行われるようになりました。
1990年代以降、ベトナムの経済が成長するにつれて、ビールの消費量も増加していきました。また、近年では、クラフトビールの人気も高まっています。
おすすめのベトナム産ビール
ここでは、おすすめのベトナム産ビールのうち、日本でも手に入りやすい銘柄を3つピックアップして紹介していきます。
333(バーバーバー)
333 バーバーバーは、ベトナム最大のビールメーカーであるサイゴン・ブルワリーが製造する、ベトナムで最もポピュラーなビールです。
ラガータイプ(ピルスナー)のビールであり、ホップの苦味が少なく、飲みやすいのが特徴です。
サイゴンスペシャル
サイゴンスペシャルは、ベトナムの大手ビールメーカー「サイゴンビール」によって生産されています。
こちらもピルスナーですが、ややフルボディで香り高いビールで、程よい苦味とコクがあります。食事との相性も良く、特にフォーやバインセオなどのベトナム料理との組み合わせがおすすめです。
ハノイビール
ハノイビールは、ベトナム北部ハノイ市で製造される、ベトナムの代表的なビールです。
こちらもラガータイプのビールで、333 バーバーバーと比べてホップの苦味がやや強く、コクのある味わいが特徴です。
まとめ
ここまで、ベトナムのビールの歴史や、おすすめの銘柄などについて紹介してきました。
おすすめ銘柄はいずれもネットショッピングで手に入りやすいものなので、ベトナムのビールを味わってみたいという方は、ぜひ一度お試しください。