「メキシコのビール」と聞くと、まず思い浮かぶのはコロナやモデロかもしれません。しかし、実はこれだけではない、メキシコビールの多彩な世界が存在します。
この記事では、メキシコのビール文化の深みに迫り、その魅力と多様性を徹底的に解説していきます。
メキシコのビールの概要
メキシコのビールは、その独特の清涼感と爽やかな味わいが特徴です。多
くのビールがラガースタイルであり、熱い気候に最適な軽やかさを持っています。また、メキシコのビールには、ライムを加えて飲むことが一般的であり、これが独特の飲み心地を生み出しています。
近年では、地元産の原材料を使用し、メキシコ固有の風味を追求したクラフトビールも登場しています。
メキシコのビールの歴史
スペイン人による植民地化が始まった16世紀にスタートしたメキシコでのビール醸造。しかし当時、ビールは主に入植者によって消費されるもので、地元の人々にはあまり普及していなかったそうです。
そんなメキシコのビール産業が大きく変えたのは、19世紀にドイツやオーストリアからの移民の流入です。彼らがヨーロッパ式の醸造技術を持ち込み、メキシコのビール醸造に新たな風を吹き込みました。
メキシコの雨季と乾季が明確に分かれた独特な気候と、それにより育まれる原材料は、ビールの味わいに特有の特徴をもたらしました。特に、明るく温暖な気候は、軽やかで爽やかなラガービールの醸造に適していました。
20世紀に入ると、メキシコのビール産業は急速に発展し、大規模な醸造所が設立されました。これらの醸造所は国内市場に加えて輸出も行い、メキシコのビールを世界的に有名にしていきます。
20世紀後半には、コロナ、モデロなどのメジャーブランドが登場し、国際市場での地位を確立しました。これらのブランドは、メキシコビールの代名詞となり、世界的な知名度を得ました。
さらに近年、グローバルなクラフトビールのブームの影響を受け、メキシコ国内でも多様なクラフトビールが生産されるようになりました。これらのクラフトビールは、伝統的な醸造法に新しい技法や地元の原材料を組み合わせることで、独自の味わいを生み出しています。
おすすめのメキシコ産ビール
前述の通り、メキシコ産のビールといえば、コロナやモデロを思い浮かべる方がほとんどでしょう。
近年、メキシコには多くの魅力的なクラフトビールが誕生していますが、残念ながら日本国内で購入できるものが少ないという現状もあります。
そこでここでは、コロナやモデロ以外の選択肢として、メキシコのビール文化の中心地・ケレタロ州に本拠地を置く、代表的なクラフトビールメーカーのひとつ・ミネルバ社のビールを紹介します。
Minerva IPA
強いホップの香りと味わいが特徴のビールです。IPA特有の苦味とフルーティな香りがバランス良く組み合わさっています。
このビールは、ホップの強い味わいが好きなビール愛好家に特におすすめ。しっかりとした苦味とともに、柑橘類やトロピカルフルーツのようなアロマを楽しむことができます。
Minerva Pale Ale(ペールエール)
より軽やかで飲みやすい特徴を持つビールです。ペールエールならではのバランスの良い味わいが特徴で、ホップと麦芽の風味が絶妙に調和しています。
さわやかな口当たりで、フルーティなアロマと穏やかな苦味が感じられ、様々な料理とのペアリングにも適している、幅広いシーンで楽しめるビールです。
Minerva Stout(スタウト)
濃色でフルボディな味わいが特徴のビールです。スタウト特有のコーヒーやチョコレートのようなローストされた麦芽の風味が豊かに感じられます。
やはり濃厚で深い味わいが特徴で、クリーミーな口当たりと共に、焼きたてのコーヒーやビターチョコレートのような味わいが楽しめます。冷えた夜や食後のデザートとしてもぴったりです。
まとめ
この記事を通じて、メキシコのビールの豊かな世界を少しでも感じていただけたなら幸いです。
ぜひ、お近くの専門店やオンラインショップでメキシコ産のビールを探してみてください。