スーパーやコンビニのビールコーナーで見かけるキリンのSPRING VALLEY(スプリングバレー)。
このビールを飲んだことはあっても「スプリングバレー」という言葉について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、スプリングバレーの特徴や由来、歴史背景について詳しく解説していきます。
キリン SPRING VALLEY(スプリングバレー)とは
キリンビールから「スプリングバレー」が登場したのは、2021年3月のこと。
「一番搾り」や「本麒麟」に次ぐ3本目の柱となることを期待した新ブランドとして発表され、その第一号商品としてリリースされたのが「SPIRING VALLYE 豊潤<496>(スプリングバレー ホウジュン ヨンキューロク)」です。
この商品の特徴は、”ビールとしての王道感・正統感と、クラフトビールとしての新奇性を両立”させていること。
商品名にある通り、豊潤な濃い味わいながら、日本の伝統的なビールの持つキレと、すっきりとした味わいを持たせています。
その後も2022年8月には「SPRING VALLEY シルクエール<白>」が、2023年10月に「SPRING VALLEY JAPAN ALE<香>」がリリースされたほか、2023年5〜7月にかけて夏限定の「SPRING VALLEY サマークラフトエール<香>」がリリースされるなど、スプリングバレーのブランドのラインナップは徐々に広がりを見せています。
そもそも「スプリングバレー」って何?
現在では、キリンビールのブランドのひとつとして位置付けられている「スプリングバレー」ですが、その名前は日本のビール産業の礎を築いたとされる醸造所「スプリングバレー・ブルワリー」に由来しています。
スプリングバレー・ブルワリーは、1870年、ウィリアム・コープランド氏が横浜に設立した醸造所です。この醸造所で作られたビールは、横浜に居留する外国人に親しまれ、その味わいは徐々に日本人にも浸透していきました。
こうした歴史からスプリングバレー・ブルワリーは、日本で初めて商業的な成功を収めたビール醸造所の一つとされています。
時はたち、「ビールの味はどれも同じ」といった現代のビールに対する世間の評価を高いすべく、キリンビールの社員が立ち上げたプロジェクトにおいて、スプリングバレー・ブルワリーとコープランド氏のパイオニア精神に敬意を示し、その名前を冠したというのが、このブランドの背景です。
スプリングバレーの値段は高い!?
キリン・ラガーやキリン・一番搾りの350ml缶が200円程度で販売されているのに対し、SPIRING VALLYE 豊潤<496>の350ml缶は260円程度で販売されています。
他のスプリングバレーブランドの商品も概ね同様の価格帯で、一般的な缶ビール(一番搾り、スーパードライ、プレミアムモルツ)などと比べると値段は高いです。
それでも、オンラインショップでのまとめ買いであればコストを抑えることができますので、スプリングバレーの味わいが気に入った方は、ネットショッピングがおすすめです。
缶ビールだけじゃない! スプリングバレーは樽生で飲める
「家でビール」派の方は馴染みがないかもしれませんが、実はスプリングバレーのビールを樽生で出している店もたくさんあります。
特に、スプリングバレーの直営店は、ビール好きなら一度はぜひ訪れていただきたいスポットです。
SPRING VALLEY BREWERY TOKYO
東京の代官山にある、スプリングバレーの直営店です。2階建ての施設で、1階はブルワリーバル、2階はレストランとなっています。
缶ビールとしてリリースされている銘柄を樽生で飲めることはもちろん、「代官山セッションエール」「一号踏切」など、店舗限定のクラフトビールも多数取り揃えています。
SPRING VALLEY BREWERY KYOTO
京都の錦市場近くにある、スプリングバレー直営のブルワリーレストランです。築100年の町屋をリノベーションして完成した落ち着いた雰囲気の中でビールを楽しむことができます。
こちらでは定番ビールはもちろん、店舗限定ビールとして「京都 YOSANO IPA」を味わうことができます。京都観光の際には、ぜひ訪れてみてください。
これらの直営店の他にも、クラフトビールディスペンサー「タップ・マルシェ」が設置された飲食店で、スプリングバレーブランドのクラフトビールを飲むことができます。こちらから検索できますので、近所のお店をチェックしてみましょう。
また、「自宅でもスプリングバレーのクラフトビールを味わいたい!」という方は、キリンビールが提供している会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」に登録するのも一つの手です。
「SPIRING VALLYE 豊潤<496>」が定番ビールとして選べるほか、期間限定で「SPRING VALLEY サマークラフトエール<香>」が登場することもあります。
クラフトビールは、誕生した背景を探るのも面白い!
ここまで、キリンビールからスプリングバレーブランドがリリースされた背景や、その歴史などについて詳しく解説してきました。
クラフトビールには、味を楽しむだけでなく、歴史背景を探るという楽しみもあります。お気に入りのクラフトビールを見つけたら、ぜひその誕生背景にも注目してみてくださいね。