ペアリングとは、飲み物と料理の味わいを組み合わせることで、お互いの美味しさを引き立てることを指します。ペアリングはワインを通じて広く浸透しましたが、多種多様なスタイルがあるクラフトビールでも、実践することができます。
この記事では、クラフトビールと料理のペアリングのコツを紹介。その上で、簡単にできるペアリング5選を紹介していきます。
クラフトビールと料理のペアリング 2つのポイント
クラフトビールのペアリングでは、次の2つのポイントを意識すると良いでしょう。
ポイント1 淡色・濃色による味わいの違いを押さえておく
色と味わいには、実は深い関係があります。
クラフトビールの場合、淡色ビールはすっきりとした味わい、濃色ビールはコクや旨味のある味わいがあるという特徴という基本を、まず押さえておきましょう。
淡色ビールのすっきりとした味わいは、さっぱりとした料理の味わいをより引き立ててくれます。ピルスナーとサラダなどは相性の良いペアリングの一例と言えるでしょう。
一方、濃色ビールのコクや旨味は、濃厚な料理の味わいをより深めてくれます。例えば、スタウトやポーターと、ステーキなど肉料理とのペアリングは失敗しにくいペアリングの一例です。
ポイント2 クラフトビールの苦味・酸味の傾向を押さえておく
多種多様なスタイルが存在するクラフトビールですが、購入時に苦味の強さや、酸味の強さなどを押さえておくと、ペアリングする料理を選びやすくなります。
その際、最低限、次の2つを押さえておくと良いでしょう。
・苦味にあるビールは、甘味のある料理と相性が良い
・酸味のあるビールは、脂っこい料理と相性が良い
とはいえ、ペアリングは非常に奥深いもので、ここで紹介したポイントに該当しないものもあります。
初心者の方は、まずこれら2つのポイントを押さえておき、その上で自分だけのペアリングを見つけていきましょう。
※ペアリングの前に、クラフトビールの種類について知りたいという方は、こちらをご一読ください。
クラフトビールと料理のペアリング実例5選
ここからは、クラフトビールと料理のペアリングを、5つに絞って紹介していきます。
1.ヤッホーブルーイング「よなよなエール」とトマトパスタ
ヤッホーブルーイングがリリースしている「よなよなエール」は、ホップの香りやフルーティな味わいが特徴のペールエールです。
ペールエールはパスタ料理のソースやトッピングの味わいと相性がよく、よなよなエールは特にトマトソースの酸味との相性が抜群です。
2.エチゴビール「スタウト」とすき焼き
エチゴビールの「スタウト」は、その名の通り、ローストした麦芽の香ばしさが味わえ、苦味や酸味も感じられるスタウトビールです。
そんな「スタウト」とのペアリングにおすすめなのが、甘め・濃厚に仕上げたすき焼き。「日本の料理とも合うの?」と疑問に感じるかもしれませんが、お互いの味を引き立て合うのが感じられると思いますので、ぜひ一度試してみてください。
3.BREWDOG「パンク IPA」と焼き鳥
ホップが大量に使用され、その香りと苦味が特徴のIPA(India Pale Ale)。その中でも、柑橘系の香りが特徴のBREWDOG「パンク IPA」は、焼き鳥との相性が抜群。
特有の苦味が焼き鳥の味わいを引き立ててくれるうえ、食べ飽きるのも防いでくれます。「パンク IPA」は輸入系クラフトビールですが、日本の小売店でも手に入りやすいので、スーパーで焼き鳥を買ったついでに手にとってみてはいかがでしょう。
4.常陸野ネストビール「ゆずラガー」とお刺身
「ゆずラガー」は、ゆずの爽やかな酸味と苦味が特徴で、キリンホームタップのラインナップの1つともなるなど、人気上昇中のクラフトビールです。
そんな「ゆずラガー」の酸味は、さっぱりとした魚料理にばっちりハマります。焼き魚との相性も良いのですが、より気軽にペアリングを楽しみたい方は、サーモンやイカのお刺身などを試してみてはいかがでしょうか。
5.銀河高原ビール「小麦のビール」とチーズケーキ
クラフトビールの中には、肉や魚料理だけでなく、デザートと相性の良いものもあります。
その一例が、銀河高原ビール「小麦のビール」。ヴァイツェンの中でも、酵母をろ過せずにビンやボトルの中で発酵を完了させる「ヘーフェヴァイツェン」というスタイルを取っていることが特徴で、フルーティな香りと酸味のある味わいが特徴です。
そんな「小麦のビール」の酸味をチーズケーキと合わせると、チーズのコクが引き立ち、より濃厚に感じることができます。いずれもコンビニでも手に入るので、お気軽ペアリングとしてぜひお試しください。
ペアリングを考えると、クラフトビールがより楽しくなる!
ここまで、クラフトビールと料理のペアリング例を紹介してきました。
いずれも気軽に購入できる&試せるペアリングですので、時間に余裕がある時に試してみてください。
クラフトビールそのものを飲み比べるのも楽しいですが、そこにペアリングが加わると、より楽しさが深まっていくはずです!